ホッと雑談

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「すき家」はやっぱりブラック

すき家」というと、今年2月~4月にかけて、人手不足などにより、最大123店舗が一時休業や時間帯休業になり、話題になった。
人手不足の原因は、劣悪な労働環境によるとされ、日本を代表する(?)ブラック企業との評価を得ていた。
すき家」を展開するゼンショーホールディングスによる第三者委員会が、このほど調査報告書をまとめ、公表された。

そこでは、次のような事実が報告されていたようだ。
「3年間で400店舗以上増加させたが、社員数は増えていない」
「新入社員の過半数が3年以内に退職」
非管理職の平均残業時間が109時間」
「店舗社員のほとんどが24時間勤務を経験」
「1人勤務が蔓延」「ひどくなると、月500時間以上働いた従業員や、家に2週間帰らなかった従業員がいた」
「2012年度から、労働基準監督署から64通もの是正勧告書を受け取っていた」

これを受けて記者会見したゼンショーHDの小川会長兼社長は「真剣に受け止め、速やかに是正したい」と述べたそうだ。
人手不足による休業店が多発するまで突っ走った同社だけに、どこまで大胆に改革できるのか。
いずれにしても、店舗数を拡大する路線をこのまま継続するのは難しそう。

調査報告書を見ると、こうなるまで放置していたことにあきれるし、怖くなる。とは言え、これだけの調査報告書を敢えて公表したということは、本気で改革を進める意志の表れともとれる。というか、何も有効な手を打たないわけにはいかないだろう。
ただ、ここまで放置していた同社の上層部が、どこまで発想を切りかえられるかがポイントになりそう。